風の音づれ Vol.164 【2026年 オーストラリア海外語学研修】
皆様こんにちは。開智所沢小学校、英語科の渡邉です。
開智所沢小学校では毎年夏に、5〜6年生を対象とした海外語学研修を実施しております。この語学研修は外国を楽しく観光する、いわゆる「楽しむための旅行」ではありません。訪問先では現地校の児童と時間をともにし、宿泊はホテルではなく、現地家庭でのホームステイです。まだ小学生の児童にとっては、全てが新しく、毎日が挑戦で溢れています。
今回のブログでは、そんな大きな挑戦に臨んだ児童の1週間の記録を、順を追ってお話しします。記事の最後には、児童からの生の声と、来年度参加する児童に向けてのアドバイスも記載しています。
例年ありがたいことに、募集定員を上回る数のご応募をいただくこちらの語学研修。今年も多くのご家庭にご応募いただき、抽選で選ばれた5〜6年生、総勢24名がオーストラリアへ5泊7日の語学研修に行ってきました。
※昨年度の語学研修のブログ(https://primary.kts.ed.jp/topics/kazenootozureno125/)もございますので、気になる方はぜひそちらもあわせてご覧ください。
【1日目】
多くの5〜6年生にとって、そもそも外国に行くこと自体が初めての経験です。その初めてが、親元を離れての5泊7日の語学研修です。
みんな緊張しているだろうな……不安だろうな……という私の心配をよそに、羽田空港に到着した児童は非常にリラックスした表情でした。昨年度も同じことを思った記憶がありますが、さすがは普段からリーダーとして下級生をまとめてくれている5〜6年生。やはり堂々としていて立派です。
少しの不安と大きな期待、そして保護者の皆様からの温かいお見送りを胸に、いよいよ出発です!
【2日目】
約10時間のフライトを終え、オーストラリアのキングスフォード・スミス国際空港に到着です。
私は飛行時間の半分以上を寝て過ごしたわけですが、児童の間では、「私、映画5本見た!」「30分しか寝なかった!」などなど、それはそれは楽しそうな会話が聞こえてきました。この後眠くなるんだろうなぁ〜と思いながらも、全員が無事オーストラリアに到着することができ、一安心です。
私たちがいるのは、日本とは反対側の南半球。現地は真冬です!しかし、思ったほどの寒さはなく、過ごしやすい気候と眩しい太陽が私たちを迎え入れてくれました。
さて、2日目のビッグイベントは、シンビオ・ワイルドライフ・パーク!カンガルーと触れ合うことのできる、現地の人々からも愛される動物園への訪問です。オーストラリアならではの貴重な経験に、児童も大興奮でした。
動物園の後はいよいよ、ホストファミリーとの対面です。ホストファミリーの情報は事前に児童、そして保護者の皆様にお伝えしていましたが、もちろん実際に顔を合わせるのは初めてです。緊張した表情を浮かべながらも、堂々と自己紹介をすることができていました。
子どもたちにとって、人生で初めて生活をともにする、もう1つの家族です。素敵な思い出がたくさんできますように!そんな願いを込めて、私も子どもたちを見送りました。
【3日目】
この日は、この語学研修を通して最も重要なイベント「現地校訪問」の初日です。今年度は昨年度と同様、Balgownie Public Schoolを訪問させていただきました。
昨年度から大きく変更した点は、訪問する現地校をBalgownie Public Schoolの1校に絞ったことです。児童は3日間この小学校に通い、現地校の児童とともに授業やアクティビティを体験します。昨年度もお世話になった現地校の先生や子どもたちが、開智所沢小学校の児童を笑顔で迎え入れてくれました。
海外語学研修への参加を考えていただいている方に、特に知っておいていただきたいのが、現地校訪問で行われる「文化紹介」についてです。
私たちは、ただ学校を訪問し、オーストラリアの学校生活を経験するだけではありません。現地の先生や子どもたちに向けて、日本の文化を紹介する「文化紹介」の時間があります。
授業に宿題に習い事にと、忙しい小学生にとって、決して楽なことではありませんでしたが、児童一人ひとりがこの日のために、休み時間を使って一生懸命準備を行ってきました。
さて、初日に発表をしたのは「アニメチーム」と「折り紙チーム」です。
さすがは世界に誇る日本のアニメ。現地校の児童も興味津々でプレゼンを聞いてくれました。
折り紙チームはワークショップ型の発表で、一緒に鶴と兜の折り方を教えていました。
子どもたちはあまり意識していなかったかもしれませんが、この時確実に「言語が違っても、英語があまりうまく話せなくても、相手とコミュニケーションをとることができる」ということを実体験を通して感じてくれていたと思います!
さて、初日の現地校訪問を終え、昼食をとった後は英語の授業です。
昨年と同様、今回も移動の拠点となるのが、広大な敷地と緑豊かな自然に囲まれた現地の大学「University of Wollongong」です。英語の授業は、このUniversity of Wollongongのキャンパスで行われます。
英語の授業といっても、開智所沢小学校で受けている英語の授業とは、内容も進め方も違います。今年度はKoalaクラスとKangarooクラスに分かれて授業を受けました。
【4日目】
この日のスケジュールは、3日目と同じく、現地校訪問と大学での英語の授業です。
子どもたちは毎朝ホストファミリーの車に乗って、大学まで登校してきます。ホストファミリーと2日間生活をともにしただけで、児童とホストファミリーはまるで本当の家族かのよう!
「Don’t forget your backpack!」「OK. See you!」
スムーズに会話をし、堂々と車から降りてくる児童は、本当に頼もしかったです。
現地校訪問2日目。これまた驚いたことに、学校に着いた瞬間、肩を組んで再会を喜ぶ現地校の子どもたちと開智所沢小学校の児童。いったい昨日のいつ、どのタイミングでそこまでの友情を築いたのでしょうか。
語学研修のたびに実感させられますが、子どもたちのこの素晴らしい適応力にはあっぱれです。
この日の文化紹介は「日本食チーム」と「かるたチーム」です。
日本食紹介では、現地の子どもたちに緑茶を飲んでもらいました。かるたチームは、かるたの説明をした後、かるたのカードを一緒に作り、実際にゲームをするという体験型のワークショップです。
そして、想像以上にこのかるた大会が大盛り上がり!国境を越えて、日本とオーストラリアの小学生が一緒になって心から楽しんでいる様子を見て、私もとても嬉しくなったのを覚えています。
文化紹介は、テーマを決めた後、実際にどのようなプレゼンやワークショップをするのか、児童が全て考えています。言語だけでなく、文化や価値観も違うオーストラリアの人々に向けてどのような発表をするのかを考え、実践するという経験も、語学研修の1つの大きな醍醐味と言っていいかもしれません。
【5日目】
この日は、現地校訪問最終日です。
「今日で最後!?」「早〜い!」「Kevinとバイバイしなきゃか」
※Kevinは現地校で仲良くなった男の子の名前だそうです。
と、朝から悲しみの声が聞こえたことが何よりも嬉しかったです。
最終日は「けん玉チーム」の発表です。この日のために、けん玉チームはマイけん玉を用意し、様々な技の練習をしてきてくれていました。その甲斐もあってか、現地校の子どもたちも我先にとけん玉に挑戦してくれました。中には、休み時間に私のもとまで来て、「けん玉やってもいい?」と聞いてくる現地校の子までいました。
短い準備期間でしたが、この文化紹介が確実に、オーストラリアの小学生と開智所沢小学校の小学生をつなぐ大きなきっかけとなっていました。皆、よく頑張った!!!
さて、いよいよお別れの時です。
我々大人にとっては、ほんのわずか3日間かもしれません。しかし、小学5〜6年生にとっては、かけがえのない、長く大切な3日間です。プレゼントを交換し、別れを惜しみながら学校を後にしました。中には、手紙を渡してくれた現地校の子どももいました。
開智所沢小学校のみんなはもちろん、私たちを快く迎え入れ、最高の時間を共有してくれたBalgownie Public Schoolの皆さんにも心から感謝です。
最後の現地校訪問が終わり、大学に戻ってきたら、この日はピザパーティーをしました!
大学の緑豊かな自然に囲まれながらのパーティーはもちろん最高だったのですが、それ以上に子どもたちの食欲にびっくり!とんでもない量のピザを用意していただいたのですが、そのほとんどを完食しました!
たくさん遊んで、たくさん学んで、たくさん食べる。健全でたくましい子どもたちの姿を、少し羨ましく思う瞬間でした。
実は、最終日なのは現地校訪問だけではありません。大学で受ける英語の授業もこの日が最終日です。授業の後は、3日間頑張ったみんなに向けた卒業式を実施していただきました。
この3日間、児童は現地校訪問の後に2時間の英語の授業を受けていました。慣れない環境の中で、なかなかのハードスケジュールだったと思います。そんな中でも誰一人欠けることなく、無事この3日間を乗り切ってくれました。
授業を担当していただいたLiz先生とBen先生から卒業証書をいただき、最後はみんなで記念撮影!3日間を全力で走り切ったみんなに拍手!
【6日目】
ついにホストファミリーとの別れの時です。
初めてのオーストラリア、初めてできた第2の家族。楽しいこと、簡単なことばかりではなかったかもしれませんが、一人ひとりがこの日までにたくさんの思い出を築いてきたはずです。またいつか会えることを願って、大きなハグをしてお別れをしました。
この日は、ここまで頑張ってきた児童へのご褒美、シドニー観光Day!
オペラハウス、ハーバーブリッジ、セント・メアリー大聖堂、締めにはクルーズ船からシドニーの街並みを眺めました。前日までよりも少しリラックスした、子どもらしい表情で観光を楽しんでいました。
【最終日】
私からしたらあっという間に過ぎた7日間。しかし児童にとっては、毎日が「初めて」と「挑戦」の、長くて濃い7日間だったのではないかと思います。
「英語ができるようになった。」「オーストラリア人の友達ができた。」
どれも大切な収穫です。しかし、親元を離れ、日本語の通じない環境で楽しく過ごしたというこの経験そのものが、何よりの財産になるのではないかと思います。
語学研修を終え、7日間ぶりに保護者の皆様と対面した開智所沢小学校の児童。やはりどこかで気を張っていたのでしょう。緊張が解け、安心しきった表情でそれぞれの家族のもとへと向かう児童は、オーストラリアにいた時とはまた違う意味で、最高の表情をしていました。確かにホストファミリーは第2の家族かもしれません。しかし、子どもたちを信じて、笑顔で語学研修に送り出していただいた保護者の皆様が、子どもたちにとって1番の存在なのだと実感できる瞬間でした。
ここまで読んでいただき、ありがとうございました。開智所沢小学校の海外語学研修、いかがだったでしょうか?
語学研修は来年も実施予定です。皆さんの参加をお待ちしています!
