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Croquis No.12  ~明けましておめでとうございます。

 実に40日ぶりの雨が締めくくる形で松七日が明けて、暦は寒に入りました。関東平野には真っ青な冬空が戻って来ましたが、青森をはじめ日本海側の広い範囲で、豪雪による影響が広がっています。お見舞い申し上げます。

 1月8日、三学期始業式の朝、東所沢駅からの通学路には、久しぶりに小学校・中等教育学校の児童生徒の弾むような声が響きました。

道すがら、お正月の思い出話などに花が咲いているのでしょう。私は毎朝、東川にかかる新日比田橋の交差点に立って子どもたちを迎えます。今では、毎日ここを通って行かれる市民の皆様や車のドライバーさんからもごあいさつを頂くようになりました。地域の皆様、今年も子どもたちをよろしくお願い申し上げます。

 昨年のうちから、橋のたもとに植えられている灌木が、お正月にお似合いの赤い実をつけているのが目に入っていました。

こちらは南天の実です。難を転じて福となすという意味に通じる縁起の良い木ですね。「南天のど飴」さんのHPを覗くと、戦国時代には武士の鎧びつに南天の葉を収め、江戸時代には火除けのためにどの家も南天を庭に植えたとか。もちろん、平安時代以来、咳を鎮める薬として重用されてきたこともよく知られています。

 こちらは、ピラカンサ(和名はトキワサンザシ)でしょうか。

艶々した赤い実が印象的です。山査子と名がつけばこの実も食べられそうな気がしてきますが、種のなかにアミグダリンという毒が含まれているので人間の食用には向かず、もっぱらヒヨドリやツグミ、アカハラといった野鳥の餌となります。横浜市金沢動物園のブログによれば、ピラカンサの実は熟す前の種に毒があるので、その時期は鳥たちも少ししか食べませんが、年が明けて2月頃になると毒が抜けて、鳥たちのご馳走になるのだとか。自らの毒によって鳥たちに食べられる時期や量を調節しながら、いろんな所に種を運んでもらおうというピラカンサの戦略なのだそうです。

 さて、こちらは小学校教員室の入り口横にある掲示物です。

English Wallと名付けられ、美術がご専門のLu先生が中心となって、この場所に季節の華やぎを添えておられます。冬休みをはさんで、クリスマスからお正月へと、こちらもモードが変わっていました。では、私もそれに便乗させて頂いて、今年の年賀状に描いたイラストを紹介します。どうぞご笑覧下さい。

(『夕照のふるさと』 ペン・水彩)

 今年は、夕陽を受けて輝くふるさとの情景を描きました。毎日、富士山の姿を眺めながら高校生までを過ごしておりましたが、真面目に富士山の絵を描いたのはこれが初めてのような気がします。

 皆様、明けましておめでとうございます。本年もどうぞよろしくお願い申し上げます。

開智所沢小学校  片岡 哲郎