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風の音づれ Vol.125 オーストラリア海外語学研修

今回のブログでは、5年生の希望者を対象に行われたオーストラリア海外語学研修についてお伝えします。

 

2024年と同様、2025年の夏もオーストラリア海外語学研修に行ってきました。海外語学研修って何?という方は、ぜひ昨年度のブログ(リンク)を見てみてください!

さて、今回の語学研修で訪れたのは、オーストラリアのウロンゴン州です。自然豊かなウロンゴンの地での、5泊7日にわたる子どもたちの奮闘記を日ごとにお伝えいたします。

 

出発の日

実は語学研修に参加する子どもたちは、6月ごろから研修に向けた準備を行ってきました。「次は空港でねぇ〜!」と声をかけ合い夏休みがスタート。楽しい夏休みはあっという間に前半戦を終え、ついに出発の日です。

 

予想に反して、リラックスした表情で集合場所に辿り着いた子どもたち。対照的に少し緊張した様子だったのは保護者の皆様です。小学校では高学年として学校を引っ張ってくれている5年生ですが、まだ10〜11歳の小学生です。そんな幼い子どもたちを信じて、1週間の旅へと送り出してくださる保護者の皆様にも改めて感謝を申し上げます。

「パスポートを入れた場所分かってる?」

「着いたら冬なんだからコートは手荷物よ!」

 

1日目

飛行機で夜を越し、オーストラリアに到着!機内を出た瞬間、、、

「さむっっっ!!!!!」
私を含め、ほとんど全員が思わず口にした一言でした。数時間前まで真夏の日本にいたのに、ここは南半球、真冬の地です。自分たちがオーストラリアに来たことを肌で実感する瞬間でした。

 

さて初日はウロンゴン市内にある動物園、「シンビオワイルドライフパーク」に向かいます。なんとここではカンガルーに触ったり、餌をあげることができます!コアラやワラビー、そしてカンガルー…名前は知っていても、生で見る機会は滅多にありません。ついさっきまでバスで爆睡していた子どもたちも、動物たちを前に大興奮でした。

誰が1番カンガルーと仲良くなれるかな?

 

動物園で楽しんだ後は、ついにホストファミリーとご対面!開智所沢小学校で実施する海外語学研修の1つの大きなポイントがこのホームステイです。子どもたちは滞在期間中、ホテルではなくホストファミリーの家で時間を過ごします。ホストファミリーは現地の方なのでもちろん日本語は話せません。私たち教員が子どもたちに付き添うわけでもありません。自分の力だけで、英語を使って生活をする。それがこの語学研修の醍醐味なのです!

Hello, I’m〜.

Nice to meet you.

まずは学校で習った英語で自己紹介。

頑張れみんな!

 

2日目

今年度の大きな特徴は、現地の大学であるウロンゴン大学を拠点に活動していることです。語学研修中は毎日午前中に、大学の建物内で英語の授業を受けます。この日は「ビスケットをかじってオーストラリアの地形をつくる」というユニークな授業!日本では考えられない体験に、初日から文化の違いを思い知らされました。子どもたちにとっても、私たち教員にとっても、新しい学びが満載です。

午後は大学内のボタニカルガーデンを探検。先住民アボリジニが作っていた伝統的なパン「ダンパー」を焼き、子どもたちが採取したレモンの葉でお茶もいれました。さて、パンが焼きあがるまで少し休憩をするかと思いきや、やはり元気な小学生。オーストラリアの遊びを現地の先生に教えてもらい、すぐさま走り回って行っていました。

※カンガルー、エミュー、ハンターの3グループに分かれて行う鬼ごっこのような遊びでした!

 

ダンパーもお茶もとっても美味しかったです。

3日目〜4日目 現地校訪問

この2日間は語学研修のもう1つのポイントでもある現地校訪問の日です。子どもたちは朝からソワソワしています。というのも、この訪問で子どもたちは、文化紹介と題したプレゼンテーションを現地校の児童と先生の前で行わなければいけないのです。6月ごろから始めていた準備というのもまさにこのためです。

 

今年度は3日目と4日目に、それぞれ別の小学校に訪問しました。去年も同じことを思いましたが、子どもたちの適応力やコミュニケーション能力には本当に驚かされます。日本語が話せない「はじめまして」の子どもたちを前に、全く臆することなく話しかける姿はとっても頼もしかったです。折り紙を教えたり、休み時間に一緒に走り回ったり、一瞬で打ち解け笑い合える子どもたちの姿を見るのは、教員をやっていて良かったなと思える瞬間でもあり、その気持ちを大人になっても忘れないでほしいと切に願う瞬間でもありました。

さて肝心の文化紹介ですが、まずはそのオーディエンスの人数をご紹介します。

“We’ll have all the students in the hall, about 270 in total.”

現地の校長先生が当日になって初めて教えてくれた文化紹介を見にきてくれる児童の人数はなんと270人。2日目も200人以上の児童がみんなの文化紹介を見に集まってくれました。

休み時間や夏休み期間を使って一生懸命準備をしてくれた皆のプレゼンは本当に立派でした!現地校の先生からもお褒めのお言葉をいただきました。

※ちなみに今年度は、「昔話」「日本食」「漫画」「日本のお菓子」の4チームに分かれて発表を行いました。

あれだけのお客さんを前に、堂々と発表しきったということを是非自信にしてもらいたいです。皆よく頑張った!お疲れ様!

 

5日目 Graduation

5日目は現地校訪問2日目でもあり、大学で受講する英語の授業の最終日でもありました。4日間の授業を終えた皆には、卒業証書が渡されます。4日間とはいえ、朝から毎日3時間の英語の勉強をやり遂げました。

5日目ともなると、10分休憩に当然のようにりんごやバナナを頬張る子どもたち。あれ?現地の学生さんかな?と思ってしまうほどオーストラリアの大学にも馴染んでいました。

この大学訪問では、思いがけない収穫もありました。それはウロンゴン大学に留学に来ている日本人大学生との交流です。オーストラリアの大学にいる日本人小学生の団体はやはり目立つようで、大学生のみなさんから声をかけてもらいました。お兄さん、お姉さんの姿は印象的だったようで、「将来はこの大学に入りたい!」とつぶやく子も。海外で学ぶ大学生の姿が、子どもたちに良い刺激を与えてくれたようです。

 

最終日

せっかくオーストラリアに来たので1日くらいは!ということで、この日はシドニー観光を満喫します。オペラハウスやハーバーブリッジ、セントメアリー大聖堂など、シドニーの観光スポットを余すことなく巡りました。ショートクルーズにも乗り、海から見るシドニーの景色は圧巻でした!あいにくの雨ではありましたが、子どもたちは楽しそうに写真を撮っていました。

 

なんだかんだで慌ただしく過ぎた5日間。子どもたちにとっては、毎日が新しいことの連続でした。特に印象的だったのは、文化や生活習慣の違いをまるでスポンジのように吸収し、自然に適応していたことです。大人は「異文化を理解しよう」と意識しても、どこかで構えてしまうものです。しかし子どもたちは、異文化をまるで日常の一部のように受け止め、楽しんでいるようでした。その姿にこそ、語学研修の本当の意義があるようにも感じます。

ここまで読んでくださりありがとうございます。開智所沢小学校では今後も、子どもたちが英語に触れ、学びを広げられる機会をたくさん用意していきます。皆様と一緒に、英語を楽しみながら学べる日を心待ちにしています!