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風の音づれ Vol.53 大学の先生と一緒に算数

 

    開智国際大学の永山香織准教授が、現在所沢準備室のある開智望小学校で授業をしてくださりました。永山先生は2年前まで東京学芸大学附属世田谷小学校で算数を中心にご研究され、これまで多くの実践を積み重ねてきた先生です。

 

 

 また、今年度は開智所沢小学校の算数・数学のカリキュラムについてもご協力いただいておりましたが、今回は実際に授業をしてもらえることになりました。

 

 

    今回は「数のコーラス(choral chanting)」という教材を扱った授業でした。どうしても、算数を学習すると途中で分からなくなってしまい、固まってしまうことがよくあります。それが続くと、分かった人にとっては楽しく、分からない人にとっては苦痛の時間となってしまいますが、今回は全員参加することを出発点にし、自分たちできまりを発見し、算数をみんなが楽しむことができる授業でした。

(※本教材について詳しく知りたい人は、こちら

 永山先生は一人ひとりの発言に対して温かく受け止め、子どもたちは終始目を輝かせながら取り組んでいました。たとえ間違ってしまった子がいても「ナイストライ!」と優しくフォローをし、「みんなで考えたからこのクラスの全員ができるようになったんだね。」などと、子どもたち同士の関係性も大切にされていたのも印象的でした。



 また、授業の後半になり、永山先生が「次にやりたいことは何かな?」と問いかけると、「他の数字でもやってみたい!」や「この問題と同じように考えて、この場合はどうかな?」などと、算数で大切にしたい見方や考え方を一気に働かせて、多くの問いや気付きが出てきました。実はこのような子どもたちの姿を自然に引き出すのがなかなか難しいわけなのですが、それまでの過程の永山先生の巧みな技によって見事にデザインされていました。ここは一朝一夕の努力ではなかなか身に付かない部分ではありますが、大変勉強になりました。




 そして、あっという間に45分の授業が終わり、「また先生、教えに来てね!」と子どもたちは大変満足した様子でした。

 今回の授業では、開智所沢小だけでなく、開智望小の先生も多く参観していました。職歴・立場関係なく、「より良い授業をするためにはどうすればよいのか。」を私たちは日々模索しながら過ごしています。今回の永山先生の授業をきっかけに、そして今日の子どもたちの姿を通して、この問いについて深く考えられたことを感謝しております。

 今後もこのような大学の先生方と連携を図りながら実践を積み重ねていく予定でいますので、開智所沢小学校の実践をどうぞお楽しみにしてください。