風の音づれ Vol.124 6年生 ~見た目以上の学びが広がる教室~
夏休み中、6年生では算数と理科の特別授業が行われました。
一見すると「タブレットで遊んでいる」「友達と雑談している」「おもちゃを作っている」ように見えるシーンがありましたが、実はどれも深い学びが詰まっています。

教室前方の大きなスクリーンに表示された木のイラストを見ながら、タブレットでカラフルな画面を操作している様子。こちらはゲームのようですが、実際は「生命の流れ」を図で整理する学習です。1学期に学んだ内容をもとに、生物のつながりや成長の過程をデジタルツールでまとめ、自分の考えを視覚的に表現していきました。

友達と本やタブレットを囲んで話し合っている様子も、ただのおしゃべりではありません。資料や図鑑をもとに、生き物の生態や環境との関わりを確認し合いながら、それぞれのまとめ方や考え方を深めています。意見を交換する中で、自分にはなかった視点を得たり、表現方法を工夫したりと、学びが広がっていきました。

そして、最後のシーン。三角形のピースを手に取り、何やら楽しそうに立体を作っている姿は、まるでパズル遊びのように見えます。しかし、実はこれも算数の学習です。「多面体」と「正多面体」の違いを、実際に組み立てながら体感し、数学の世界に迫っています。机上の知識だけではイメージしづらい立体構造も、手を動かして作ることで理解が深まり、数学の奥深さを体験できる時間となりました。
見た目は遊びや作業のようでも、そこには確かな学びがあります。6年生は、夏休みの特別授業を通じて、デジタル・対話・実体験の3つのアプローチで、学んだことをより深く、そして楽しく理解していきました。
これからも私たち教員は、「見た目では分かりにくいけれど本質的な学び」を子どもたちに届け、安心して挑戦できる環境を整えながら、一人ひとりの成長をサポートしていきます。