風の音づれ Vol.97 プログラミング学習
皆さんこんにちは。
本日は、小学校1年生が算数の授業で行ったプログラミング学習の様子をご紹介します。
開智所沢小学校では、1年生から1人1台のタブレット端末が支給されています。2学期も終わりに差し掛かるこの時期、1年生も立派にタブレットを使いこなしています。
皆さんは「プログラミング学習」と聞くとどんなイメージを持ちますか?
難しいコードを書いたり、CGや映像を作ったりといった高度な技術を思い浮かべる方もいるかもしれません。それでは、1年生が行うプログラミング学習とは一体どのようなものなのでしょう?
「ロボットはどう進めばゴールにたどり着ける?」
授業の最初に、ホワイトボードに映し出されたのはシンプルな迷路の図。子どもたちと教員のやりとりが始まります。
「横に行ってから上に行く!」
「横って?右?左?いつ上に行くの?」
このようなやり取りの中で、「人の思考」と「プログラミング的思考」の違いに気づくことが、この学習のポイントです。プログラムを組むためには、自分が考えていることを細分化し、順序立てて整理する必要があります。
教員の説明を受け、子どもたちは矢印を使ってロボットの進む方向を考えます。その中で「ゴールにたどり着く方法は一つではない!」という発見もありました。矢印を使って考えるだけでも、1年生にとってはしっかり頭を使う学びの時間です。
タブレットを使って挑戦!
次はタブレットを使い、ロボットを実際に動かしてみる時間です。これまで矢印を使った学習があったおかげで、多くの子どもたちがスムーズに操作できました。ロボットが画面上で動き出すと、教室は大歓声!この体験が子どもたちにとって成功体験となり、自信を深める時間となりました。
レベルアップ!さらに難しいプログラミングへ次に挑戦したのは、教員が独自に作成した課題です。「進む歩数を指定する」「向きを変える」など、より具体的な指示を出さなければならず、難易度が一気に上がります。
「全然できない!」と苦戦する子もいましたが、班ごとに意見を出し合いながら、何度も試行錯誤を繰り返して取り組みます。失敗しても「どこで間違えたのか?」を考え、仲間と話し合うことで解決策が見つかることも。
見事ゴールにたどり着いた子は「先生、できた!」と嬉しそうに報告してくれますが、教員からはこんな返答が。
「クリアはしてるけど、ベストな方法ではないね。ベストな方法でクリアすると、画面に花丸が映し出されるよ!」
子どもたちはさらに工夫を重ね、ベストな答えを見つけようと再び挑戦を始めます。
授業の振り返り
最後は学習アプリ「ロイロノート」を使って振り返りを行いました。
「どんな指示を出したら、どう動くのか」1年生の児童にとっては、やはりプログラミングの難しさを知る機会にもなったようです。
タブレットを使ったプログラミング学習は、一歩間違えると「ただの遊び」になりかねません。しかし、教員がしっかりと狙いを持って指導することで、子どもたちは試行錯誤の楽しさや学ぶ喜びを経験できます。今回の授業では、プログラミング的思考や基礎的なスキルを楽しく学ぶことができました。
これからも、子どもたちが楽しみながら深く学べる授業を提供していきたいと思います。