開智所沢小学校 校長

片岡 哲郎

蒼樹済々、大志悠々

この地には、狭山丘陵を中心とするゆたかな森がひろがっています。緑を愛する市民の努力によって、懐かしい里山の風景は未来へとつながれます。コナラ、クヌギ、クリ、あるいはケヤキ、藪椿…多くの樹種がそこに集い、お互いの梢を結ぶようにして、支え合いながら育つ武蔵野の雑木林の姿は開智の若者たちの、みずみずしい学び合いの姿そのものです。

この地はまた、1911年に日本最初の飛行場が建設された航空発祥の地でもあります。青く広い空は、いつの時代も人々の憬れであり、無限の夢を描くキャンバスでした。若者の夢は、ただ風に身を任すだけの、糸の切れた凧であってはなりません。良く整理されたゆたかな知性こそ、空に無限の点を打つための座標軸となるのです。そして、自らの問いを解き明かそうとする探究の心が、夢への推進力となるのです。

「風の音は人の思いを遠くに誘う」(国木田独歩『武蔵野』より)
この地には、折々の風が、清々しく懐かしい季節ごとの薫りを運んできます。
ここに集う若者たちが、済々たる学びの森を形づくり、のびやかに悠々と、それぞれの夢を育ててくれるように、私たちは学びの種を蒔き続けます。
開智所沢小学校の歩みが、はじまります。

名誉学園長

大村 智

ノーベル生理学・医学賞受賞(2015年)薬学博士・医学博士/北里大学特別栄誉教授/女子美術大学名誉理事長/日本学士院会員/瑞宝重光章/文化功労者/Hamano Umezawa Memorial Award 他多数受賞

人間は長い歴史のなかで自然から学び、その恵みを利用して生活を豊かにしてきました。一方で地球そのものが持つ「生み出す力」を弱めるようにもなってしまいました。これは人類の存亡にかかわる問題です。21世紀に生きる若者は、人類が直面している諸問題の解決に勇気を持って進んでいただきたい。そのためには一人の人間としてのしっかりとした基礎づくりが必要です。毎日の地道な観察や体験を通して、あるいは様々な文化に広く触れることで、柔軟で豊かな想像力、物事を見極める洞察力、そして知識や技術を生かす応用力を身につける一方、「人を敬愛する、報いる、助ける」といった人徳を高めていただきたいのです。